MELVINSってバンドがいるんですよ。
そして私にとってのMELVINSとの出会いは、今から8年前になります。
その時はまだチェリー丸出しの高校一年生だったんですけど、とにかくセックス!ドラッグ!ロケンロー的な高校ライフを送ろうなんてことを思ってたんですね。ぼんやりと。ええ、バリバリの童貞が。
当時はオルタナブームが下火になりだした頃だったと思うんですが、下火と言ってもまだまだ健在で、雑誌なんかで特集組まれたりもしてたわけです。
その中で「とにかく実験的精神が炸裂しまくった音楽」みたいな感じでオマケ程度に小さく紹介されてたのがMELVINSなんです。
私の中では、他人と違った趣味=カコイイみたいなのがあったんで、心奪われました。ちょっと聴いてみたいなと。
そんなわけで当時の彼らの最新作だった「Stag」ていうアルバムを買うに至りました。
聴いてみてビックリ!
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クソ長い退屈なインストかと思ったら最後の方で突然歌いだしたり、チューニングの合ってないラジオみたいなノイズ音が延々と流れてたり、「コレ、いま思いついた曲やろ?」と思わせる不規則な展開で、それはそれはテキトーな作品だなぁと思いました。ガッカリですよ。
でも、まだまだ小遣いに余裕のない高校生だったもんで、CDのローテもキツいんですね。
「持ってるCDはアレもコレもさっき聴いたし、仕方ないからMELVINS聴こう」ていう感じで、勿体ないって理由で我慢して聴いてたんですね。馬鹿なことしてますね。
そしたら、ある時フッと気付いたんです。MELVINSの魅力に。じわじわとではなくて、突然です。彼らのコンセプトというか、表現したいものが(自分なりにですけど)理解できるようになった瞬間です。「あぁ、そっち方面に進むのね?そういう解釈でいいのね?」みたいな。
夜寝るとき夢を見るでしょ?アレなんです。例えるならば夢なんです。MELVINSには夢がいっぱいなんです。
夢って話の前後が繋がってなかったり、展開が強引だったりするでしょ?それを音楽というフィールドで人為的に創作したのがStagだと思うんです。
アバンギャルドな感じで、直球勝負に対する変化球勝負みたいな。よく曲がるんだコレが。そして私のストライクゾーンにズバっと来るわけですよ。
全体の統一感がないんですね。でも逆に言うと、どれをとっても統一感がないという点で統一されているというパラドックスですよ。ややこしいですね。
あまり熱く語るのも嫌われそうなので、今日はこのへんで勘弁してあげます。キモいことをいろいろ書いてすみません。