政治的な革命とは大抵の場合、暴力を伴います。例えば先のアメリカ大統領選のように予め決められた手順を踏んだうえでのルールに沿った非暴力による政権交代は革命とは呼びません。従来のルールそのものを打破して新たな社会システムを樹立する運動こそが革命と呼べるのです。
ルール無用の非合法な手段ですから武力行使も当然起こり得るのですが国際法により儀式化、規則化された戦争で用いられる武力と革命下の武力とはその性質を異にしています。例えば武器や兵器に関する規定や捕虜の取り扱い、民間への不可侵などルールに則って武力を用いるのが戦争ですが、革命運動の場合はそういったルールが存在せず、或いは無視され革命成功後に新たなルールがつくられるものですから規則に従った正当な行為という意味での戦争で見られる武力とは全く違います。革命下の武力とは無法の武力、即ち暴力なのです。
そんな中で暴力に依らない政治革命を標榜した代表的人物こそインド独立の父、皆さんご存知のマハトマ・ガンジーです。「非暴力・不服従」主義によりイギリス帝国に対するインドの独立運動を成功させたガンジーですが現在では反戦平和のシンボル的に評価されている感もあります。そりゃそうだ、暴力反対!平和大好き!の人物ですから日本の左翼の趣味と重なるわけです。ただこの平和主義のみを汲み取った左翼的評価はガンジーの思想を理解していない全くの誤解ではないかと思います。
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どういうことかと言うとガンジー主義の「非暴力」これは正に武器を捨て、敵の命を奪うことを放棄するものです。ここだけを見ればただの平和主義そのものだと言えますが厄介なのは「不服従」でこのスタンスを貫くという点です。この点がいわゆる反戦平和、無抵抗主義とは相反する部分ではないでしょうか。
ガンジー主義の立場からすると武装したイギリス帝国軍が同胞や家族、自分自身に銃口を向けたとしても、これに対抗して自らも銃をとる「自衛」行動は禁じられています。かといって白旗を上げて敵に従属するような「投降」も許されません。自分たちの命を守るために相手を殺すことも相手に従うことも禁ですから、つまり相手を殺さず自分が死ねという実践するにはあまりに恐ろしい思想なのです。国家独立のために国民の犠牲を憚らない姿勢は左翼というよりもむしろ右翼であり、現在の日本でこういった思想を持つとなればネット右翼や街宣右翼を大幅に振り切り一般の右翼を超えた場所に位置する極右に当たるのではないでしょうか。
ガンジー主義は当時からもあまりに非現実的な理想主義として批判の対象となりました。そういった批判的部分を無視してただ反戦平和の偉人としてガンジー主義が歪曲されている現在、ガンジーの哲学の真髄を理解し、今の時代に活かす21世紀の偉大なる救世主が存在します。
その名もミスターM、つまり私です。
いや、ちょっと待ってくださいってば!今回フリなげーよとか聖人をネタにすんなとか、そんなこと言うのは待ってくださいってば!
よく考えてください。この現代社会においてイケメンがカノジョなんぞとイチャつきながら我が物顔で街を闊歩し、キモメンはカーテンを閉め切った部屋でコソコソとエロゲなんていう絶望的格差社会、これはガンジーの時代のイギリスとインドの関係にリンクするではありませんか。私は世間に蔑視され差別を受けているキモメンが立ち上がるために革命を起こさねばならないのです。
私の知人にもせっくすばっかりしてるイケメン屑野郎がいるんですが、話の節々にイケメンエッセンスが散りばめられていて本当に癪にさわるんですよね。
イケメン「女って付き合い始めは良いんだけど、何だかんだで金かかるし、金銭的に痛いってトキもあるよな」
私「あ、わかるわかる!エロゲも結構新作が多くてまとめ買いしたら結構金額やべーってコトあるもんね」
イケメン「彼女のワガママがひどくてさぁ、ちょっと迷惑だよ」
私「そーそー、不思議の森から現れた猫耳少女とか異世界からやってきた魔女ッ娘とか大抵ハチャメチャな事件起こして困らせるもんな」
って言った途端に差別の嵐ですよ。何か知りませんけど男女混合ウキウキ飲み会に私だけ誘われませんからね。イケメン主催で他に爽やかスポーツマンや知的インテリマンが参加したらしいんですが絶倫エロゲマンとしていつでも参加OKな私には一切声がかかりませんからね。あーそーですか!エロゲマンなんて呼んだら女の子が嫌がるってことですか!エロゲマンは彼女もつくらずに一生エロゲでもやっとけってことですか!以前合コンでカラオケに行ったときに「ガチャガチャきゅ?っとふぃぎゅ@」を惜しげもなく歌って楽しい合コンを葬式みてーな空気にしたエロゲマンは来るなってことですか!
こういった差別的扱いを受けても現代のガンジーこと私はイケメンからカノジョを奪い取るような暴力的なマネはしません。非暴力・不服従に倣い、非せっくす・不禁欲の理想を掲げるのです。ガンジーの非暴力・不服従は「武器を持ってないから降参かと思いきや、ものっそ抵抗する」というものですが、私の非せっくす・不禁欲とは「彼女もいないみたいだし異性に興味がないのかと思いきや、ものっそエロい」ですからね。実に崇高な偉大すぎる哲学です。
もちろん私の哲学において
「え?合コン?行く行くー!」
なんていうのは最大の禁忌。
「え?合コン?せっかくだけど興味ないからやめとくわ(股間ギンギンになりながら)」
というのが正解です。聖人たるもの俗世の誘惑に惑わされてはなりません。私なんて
「今度の週末にキャバクラ?せっかくだけど手淫で忙しいからゴメンな」
と返したところ、周囲に異常な変態性欲者と目されましたからね。ミスターMは性欲の向かうベクトルが狂ってるって話題でもちきりで、女の子とか私が近くを通るだけで怯えるというマジで犯罪者予備軍みたいな扱いですけどキャバクラ行く方が変態ていうか性欲者に近いんじゃね?二次元の美少女やランドセル背負った幼女にしか興味がないなどという噂もまことしやかに囁かれているようで、ていうかまことなんですが、偉大なるガンジーも中身のない空虚な理想主義者として糾弾されたように、理想のタイプがアレな主義者である私も批判に屈せず自らの哲学を実践していくつもりです。
キモメンが社会の反キモメン空気が蔓延するコミュニティ内においても独りで立ち上がる、つまりキモメンの独立を推進する私が現代のガンジーと称されることに皆さんも当然異論はないと思います。俗世の価値基準に服従することなく、二次元萌え、幼女萌え、妹萌えなどの俗世ならぬ萌え属性に従う実直な生き方こそ真理ではないでしょうか。ただひとつだけ問題があるとすればインド独立の父とされるガンジーに対して、キモメン独立の父たる私はせっくすしてないわけですから父にはなれないんじゃねーかという懸念があります。父が無理なら兄で良くね?ん?兄?ということは
「も?!お兄ちゃんたらアニメばっかり見て?!」
「うるさいなぁ、別にいいじゃねぇか」
「良くないわよ!た、たまには…私のことも…見てよ…」
これはヤヴァい!これは萌える!股間も勝手にそそり立つ!チンコがひとりでに立ち上がる!
どうやらチンコ独立運動に成功したようです。