知り合いにチャラチャラしたリア充で真にけしからん男がいるんです。なんだが知りませんがリア充特有の色々な人脈を駆使して、オニャノコネットワークを広げては飲み会を開いたり、リア充仲間を引き連れてスノボだかサーフィンだかのナンパな行楽に興じたりのお祭り騒ぎ!こちとら必死に黙々とセルフお射精に励みながらも自分自身との孤独な闘いを続けている一方で、チャラ男の奴てばまるでエロギャルのおっぱいを3つも4つも鷲掴みしながら「オナニーとかwwだっせwww童貞乙wwww」などと言わんばかりのいけ好かないヤローなんですよね。
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そんな浅野忠信の嫁かってくらいチャラチャラな軽蔑すべき男が先日この私に連絡くれやがりまして、何の用か知りませんがもうコッチはエロゲに夢中でそれどころじゃないんですけど、きっとチャラい感じでチャラメキ立った話が始まるんだろうと溜め息混じりで電話をとりました。
*「チャラ!ミスターMさん今度の日曜はひまチャラ?」
私「う…うん(あ?こちとら年中ヒマだぜコノヤロー)」
*「良かっチャラ飲み会に来チャラない?」
私「う…うん(ちっ!チャラチャラうっせーなバカヤロー)」
*「女の子も来るけどへっチャラ?」
私「う…うん(やべ!女の子来るとか脱DOU☆TEIフラグきたぜクソヤロー)」
*「じゃあ日曜日チャラしく!」
とか何とかそんなこんなで所謂合コンてやつに誘われちゃいまして、いや、まじホント、持つべきものはチャラ友ですよね。私にとってチャラ男くんは掛け替えのない大切な存在であり、彼とはまさに肝胆相照らす間柄、熱き男同士の深い絆で結ばれているのです。
来るべき日曜日、どっかそのへんの居酒屋にてリア充やりちんオールスターズと年頃キャピるんレディースの世紀の一戦が膜を…じゃなくて幕を降ろしました。もちろん今回の宴のキーマンとしてこの私ミスターMもしっかりと参戦しています。これまでギャルゲ、エロゲで数多の美少女キャラをオトしてきた歴戦の勇士である私の活躍を見せてやるわい!童貞なめんな!
メンツが揃い、まず最初に各自の自己紹介をとのことでしたが、何かちょとね、チャラ男どもの自己紹介にいまいちパンチがないんですよね。みんなスポーツが好きとかドライブが趣味とか無難にアピールしてるんです。しかしこの場合は敢えてあまり主張せず「自分はこーゆー人だ」と知らしめるよりも「この人はどーゆー人かしら」と思わせることで、相手の視線と意識を釘付けにしちゃって離さないのがThe☆ミスターM流♪ここで私が見本を示してあげましょう。よく見ておきなさい。ケツの青いリア充ども。コレが合コンにおける正しい自己紹介じゃい!
私「フッ…俺は陰魔界を司る大魔導師イフリート……おっと!すまない、ココは人間界だったな。M、そう、ミスターMとでも名乗っておくか。よろしくな。人間ども」
女性陣「…………」
いやね、どうすか?ドライブ好きなんてベタなアピールするより万倍カッコイイしょ?ミステリアスな魅力で何処かキケンな香りがプンプンしょ?開始5分で早くも女の子たちのハートをぐぐっと引き寄せちゃったりして、きっと彼女たちも「え?陰魔界?わからない!わからないけど他の男にはない不思議なナニかを感じるわ!あ~ん心臓のドキドキが止まらないよぉ!」てなってること必至しょ?
横のチャラ男も私には適わないことを悟ったのか「じゃあさ、今度ドライブ行こうよ」とか私を無視して仕切り直してましたが、もう彼女はドライブなんかより陰魔界に連れて行ってほしくて仕方な…
女性陣「うん♪ドライブ行こ~う」
あれ?
えぇ、確かにね、いきなり陰魔界とか来ちゃったらハードル高すぎだわな。イフリートなんて名前出されても初心者に追いつけるレベルじゃねーわな。
しかし“ミステリアスな自分”を演出するだけが合コン必勝法かと言うと決してそうではありません。次に提示するのは“おもしろい自分”。実はコチラの方が合コンにおける勝者の王道パターン。合コンキングとなる一番の近道だったりします。
留意してほしいのは合コンに求められる“おもしろさ”とは相手を爆笑の渦で窒息死させるような笑いのホームランとは微妙な違いがあるという点です。言うなれば右中間をヒョロヒョロと上手い具合に抜けるような笑いのヒット、そしてこのヒットを小刻みに放っていくことが重要だったりします。後から思い出すだけで噴き出してしまうようなデカいギャグの一撃よりも、過ぎてしまえば一発ずつは大した印象に残らないが何となくのおもしろさがずっと継続していたというような、そんなテクニックが鍵となるのです。
決して芸人がコントや漫才で見せるような笑いを追求してはなりません。ここで目指すは芸人よりもバラエティタレントです。卓越したセンスと磨きぬかれた技術で観客にプロ級の才能を見せつけるのではなく、とにかく元気で明るく普通の人よりも多少気が利いたことを言えるような、芸能人で言えば中山秀征的なポジションが狙い目と言えるでしょう。
ですからケガのリスクを冒して笑いのビッグバンを欲するよりも、自らはツッコミ役に回り別の人にボケさせる、ボケやすい空気をつくりだすといった後方支援に徹するのが得策です。また笑いを狙ったボケに限らず勘違いや言い間違い等の相手の軽いミステイクに対して適切なツッコミを入れることはそのミスを帳消しにするうえに笑いへと転換することで更にトークの流れもスムーズになるというプラスの効果を生みだします。「この人やさしい!おもしろい!」と思わせる絶好のチャンスですね。
ちょうど女の子たちが好きな男性のタイプについて話しているようで、ここで会話の節々にあるツッコミポイントを見逃さず完璧に広いあげることで得点を稼いでいくとしましょう。
女性「好きなタイプはぁ♪ちょっと軽い感じでぇ♪サングラスとかかけててぇ♪ボウズ頭にヒゲなんか生やしててぇ♪」
私「…ッてそりゃ亀せ」
チャラ男「…ッてそりゃ亀仙人かよ!」
いやまじおまえ殺すぞ。
このときの私からすれば当の女性との座席の距離が若干遠かったというハンデがありましたが、それを良いことに近くのチャラ男が私のツッコミを喰い気味で横から割り込んできやがりましたからね。まじ陰魔界に連れてくぞ?あ?
というわけでチャラ男の汚い策略により“ミステリアスな自分”と“おもしろい自分”を完全に封じられた私ですが、こんなところで挫けてしまうようでは合コンキング失格です。私くらいの達人になると潰しにかかってきた相手のキャラを逆に喰ってやるなんて余裕綽々ですからね。
そう、つまり私自身がリア充でチャラいキャラクターとなり“ナウい自分”を強調することでチャラ男の持ち味を奪い、その不遜な態度とひねくれたプライドを完膚なきまでに粉砕してやるのです。
アメリカ西海岸のストリートギャング顔負けのファッキンクールな私のラップでイマドキギャルのハートをロックオンですよ。「あ~んミスターMのリリックまじ痺れちゃう♪今すぐ抱いて♪」なんて言われちゃって、チャラ男も「くっそぉ!覚えてやがれ!」と涙目で敗走する姿が目に浮かぶようです。それじゃあ逝くぜ!コレが本物のヒップホップだ!チェックワンツー
私「ココで合コン!俺はロリコン!萌える闘魂!キミと結婚!ちぇっきらぁう!」
YO!俺パネェ!まじパネェ!なんか上手いコトちぇけらしながらさり気なくプロポーズまでしています。コレはお持ち帰り確実!このラップが炸裂した時点で女の子たちのおマタもダダ濡れに違いありません。
チャラ男「でさぁ、そこに知り合いの働いてるバーがあってさぁ」
女性陣「うそ~行ってみた~い」
ッて聞いてねェェェェ!チェックイットしてねェェェェ!無視ですか!あーそーですか!ニシ海岸はムシ海岸ですか!
なことを言ってるうちにラストオーダーの時間となり宴も酣、楽しい合コンもそろそろお開きということでチャラ男どもと女の子たちが仲むつまじく携帯のアドレスなどを赤外線で交換しています。私もおもむろにポケットから携帯を取り出し「ぼ、僕も赤外線受信しちゃおかな♪」なんてニヤけていると女の子からまるで狂人を見るかのような恐怖の視線を浴びちゃいまして、赤外線どころかキチ外線を受信してしまう結果となりました。
静かに携帯を閉じての帰宅後、夜中だというのにすぐにパソコンを立ち上げ、やりかけのエロゲ「アッチ向いて恋」をクリアしてやりましたよ。やはり二次元は最高ですね。童貞なめんな!