ぶらり途中下車あり、の旅
今日はサンクスギビングディ。今日、アメリカでは家族が集まりターキーを丸ごと一匹食べ、のんびりとこの日を過ごすわけであります。
アメリカ人にとってのこの日はクリスマス、ニューイヤーディと同じくらい大事な一日なのです。私と同じくらいの若者達、あるものは実家へ里帰り、あるものは海外へ旅行。今日はどこのお店も開いてはいません。
そんな日に我々神風特攻隊、日本男児は何をしろと?アメリカの家族にまじりターキーを喰らえとでも?ぬ、ぬるい!そんなアメリカかぶれにはなってはならんとです!
そう、こんなアメリカンな今日、どうやって一日をのりきるか、私、これでもデザイナーの卵であります。クリエイティブシンキングという授業もとりました。一般的な考えとは違った、逆の方向から物事を見て行かねばなりません。逆転の発想です。
そうだ!京都へ行こう、及び、温泉へ行こう。です。
そんなわけで決定です。
「ぶらり途中下車あり、の旅」
参加者:はじめ のぞむ さだお
目的1 北へ向かう
目的2 おいしいものを食べる
目的3 サーフィンをする
目的4 温泉に入る
テーマ: ぶらり
男臭い3人がそろいました。写真をのせたいところなのですが、この三人の写真はむさすぎです。耐えられません。サーバーに負担がかかってしまいます。。。
そんなわけで朝9時、私の家を出発。北へ向かいます。
もちろん先週購入したビデオカメラを持って行きます。($20中古、テープはVHS。本気思考です。)
このサンタバーバラという土地は南へ向かえばロスアンジェルスまで1時間半。北へ向かえばサンフランシスコまで6時間という所。調べによると温泉は北へ一時間半、アビルビーチというところに存在するそうです。ハイウェイを走りアビルビーチを降りて右。そこらに温泉。
これだけの情報をたよりに我々は車を走らせます。
車を走らせて10分、3時間睡眠だった私はすでに気絶。気が付けばアビルビーチの手前にあるビズモビーチに到着していました。朝食をとってない我々はここで朝昼食をとることにしました。
この土地の名産はクラムチャウダー。以前一度足を踏み入れたところ、おいしい店は分かりきってきます。楽勝です。
あ、あれ、店やってませんね。
そうです。今日はサンクスギビングディ。町はひっそりと息を沈め、遠くにおっさんが犬の散歩をしているのが見えます。休日のビーチにはサーファーや、のんびり日に焼ける若者がいるはずなのに今日はひとっこひとり見えません。甘かった、、、その時私達はアメリカに負けた気がしました。
とぼとぼと町を徘徊してるとさびれたビリヤード場が、開いていたので中を見てみると軽食コーナーが、しかたなくここでクラムチャウダーを注文。さすが町外れのさびれた店。正直、おいしくありません。
さぁ、気を取り直して出発!ハイウェイにのり、北へ向かいます。次はサーフィン。これなら店が開いていない心配はありません!だって海はおれのものだから!
哀川翔が歌っています。「海よ~おれの海よ~」
しかし時刻はまだ正午12時。ここはぶらり旅のテイストを加え、わけの分からない出口でおりてみます。そこから海を目指す事に。
山!山!山!牛!
ここはアルプスですか?ハイジはどこですか?海がありません。クララも立てません。しかしここで引き返すわけにも行きません。そう我々は漢!後ろなど振り返るわけにはいきません。ただ前へ進む。それだけです。でも、ちょっと斜めに進んでみました♪
一般道を走る事30分。町が現れました。そして海!いや、これは湖ですね。波一つない奇麗な湖。いやー、きれいだ。来てよかった♪
いやいやいや、微妙なのりツッコミをしてみましたが、正直迷子です。地図もありません。そして目の前には湖と地図を広げる典型的なハーレー大好き親父2人組。恐いです。たぶん彼等も迷子のようなので道を聞いた所、どうやら温泉の場所を知っている様子。場所を聞き出し、出発。
その途中、サーフショップを発見。サーフポイントを聞き、なんかぶらりっぽいなーと感じながらさらに北へ向かいます。
Morro Bay モローベイという場所に到着。でっかい岩があってその脇で波がブレイクする。(なんかこの説明、サーフィン知ってます的じゃありません?)初めて来たので分かりませんが今日はサンクスギビングディなのかまったくサーファーがいません。
波は風でぐじゃぐじゃ、荒れてます。しかも北の海なのですごく寒そう。しかし負けるわけにはいきません。この後の温泉をいかに気持ちよく入るかを考えると自らの体を痛めつけるしかありません。そう、Mになれ。海から吹き付ける風が我々の体にしみます。(のぞむは車の中で寝てました。)
海は青く、サンタバーバラのオイルが浮かんでいるようなものとは違います。イルカも見えました。やはりアザラシもいます。え、ラッコ?ラッコが貝を叩いてました。初めて遭遇する生ラッコに感激。
サーフィンを終え、温泉へ。隣町、San Luis Obispo サンルイスオビスポでコーヒーを飲もうとするが、このHPのような活気はなく、やはりこの日は死んでいました。人がいないんです。しょうがなくガソリンスタンドでコーヒーを買おうとするがコーヒーが空になっている上、店員がパソコンで遊んでいます。あぁぁ、、結局この店員から温泉の詳しい場所を聞き、そこへ向かいます。
10分後、温泉に到着?サンクスギビングのため休店の心配がありましたがやっているみたいです。しかしそこにはたしかに英語でHot Springs(温泉)と書かれているのですが、どうみてもプールしかありません。そして駐車場から見た感じ、客層は韓国人の家族連れのみ。しかし温泉特有の硫黄の匂いはします。そして何か笑いの匂いもたちこめてます。
中に入ると予想通りそこには韓国人家族達が、店員のアメリカ人が不自然に見えます。温泉はというと、そこには大きなプールがあり、その脇に小さなプールがあります。その小さなプールが温泉なわけです。これほど温泉らしくない温泉も初めてです。しかも水着着用。(アメリカなのでしょうがないですけど。)とりあえずそんなことは抜きにして天然温泉で旅の疲れを癒していました。
私達がくつろいでいるとあたりがざわめきだしました。マッチョアメリカ人男性登場。ビキニの縦線の入った水着を装着。乳首にピアス。マッチョ。完璧です。絶対、パートナーを探しにここに来たに違いありません。しかも一人単独で乗込んできちゃってます。あたりを見回すマッチョゲイ。今この温泉にいる若者は我々3人だけ、あとはおっさん、おばちゃん、ちいさな子供達だけです。やばい、奴は私達をチラ見すると私達からおよそ3メートルの場所に身を置きました。ここは奴の攻撃範囲なのか?奴は攻撃目標を私達に定めたようです。私達もいち早くそれを察知し、温泉から上がり、プールの方に移動しました。
プールで泳ぐ事5分。いつのまにかプールには私達3人になっていました。そして奴がやってきました。プールなのにシュノーケルをつけて平泳ぎでプールを往復してます。奴は一度も顔をあげずに泳いでいるのですが、なぜか顔だけが斜めを向いています。その目線の先には私達がいるのです。奴はブラックバスのごとく獲物を探し、鍛え抜いた筋肉でいつでも私達に飛びかかろうとしています。
結局、長い間、温泉につかっていると、奴はのぼせたのか温泉を後に帰っていきました。しかし油断なりません、シャワールームで奴が待ち構えているかもしれませんから。いったい、何人の男性が奴の毒牙にかかったのか、、、
その後、友達の家でバーベキューをし、一日の旅は終わりました。
考察 なんだか日本っぽいっていうか、アメリカっぽい旅でした。
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